軽量コンパクトな携帯用コーヒーミル

はじめに

こんにちは。からあげです。

ここ最近、いくら寝ても眠たくて仕方がない。インチキコロナ騒動から健康志向が強くなり、しばらくカフェインを断っていた。(なんと大好物の鶏の唐揚げも。)
そんなある日のこと、実家でコーヒーを貰って飲んでみると驚いた。
挽きたてのコーヒーは香りもよく非常に美味い。手軽なドリップコーヒーで十分満足な私だったが、たちまち挽きたてコーヒーの虜になってしまった。

コーヒー1杯飲めば、立ちどころに眠気が吹っ飛び1日中活動的でいられる。あの妙な眠気は一体なんだったのか?
自転車で遠出することの多い私は、重くて嵩張る道具は持ちたくない。できるだけ軽量コンパクトで安価な手動ミルはないものか。そこで探してみるとNCNL(NO CAMP NO LIFE)のミルが私にピッタリだった。

NCNLの手動式コーヒーミル

NCNLの手動式コーヒーミル

本体の大部分はステンレス製でセラミック刃を使用。手のひらサイズでいつでもどこでも挽きたてのコーヒーを楽しむことができる。Amazonで1,780円(2024年5月現在)で安価なのも嬉しい。
似たようなキャプテンスタッグの手動ミルは3,664円(2024年5月現在)でおよそ半値となる。

本体はフタ、受け皿、中央のセラミック刃が内蔵された心臓部に三分割できる。
ハンドルの先端にはウォルナットのつまみが取り付けられて回しやすいようになっている。しかし、つまみの動きが悪く回しづらい。

ハンドルは五角形の軸に取り付ける仕様。普通は六角軸なのだが、NCNLはなぜか五角形となっている。
六角であればスパナやメガネレンチで回せるのに残念だ。

サイクリストには六角レンチで回せる六角穴付きの軸になれば、重たいハンドルを省くことができてよい。ハンドルの厚みは約2.8mmと肉厚でやや重ため。

底は凹凸が付けられていて強度を確保している。多少の衝撃なら大丈夫だろう。

本体内部

本体の大部分はステンレスだが、刃と軸を固定する部分などに一部プラスチックが使用されている。

奥に上刃(円周側)と下刃が見える。

下側には粒度の調整つまみあり。
つまみを完全に緩めると、下刃のみ取り外すことができる。向かって右側に回すと細かく、左側に回すと粗くなる。

受け皿内部には透明のプラスチックカップが内蔵されている。
接着されておらず取り外し可能だ。

透明プラスチックカップを取り出したようす。
ピッタリとハマっていて外しにくい。

重さは288g。メーカー公称値の289gとほぼ同じ。

本体の高さは軸の先端から底まで約135mm。メーカー公称値140mmより5mm低い。

コーヒーミルの各部を確認したところで、試しにコーヒーを挽いて入れてみる。
使用するフィルターはキャプテンスタッグのステンレスフィルター(フックなし1~2杯用)。

ステンレスフィルターは繰り返し使用でき、コーヒーの成分がダイレクトに抽出されるので風味のよい、コーヒー本来の味わい楽しむことができるすぐれものだ。

フックなし1~2杯用の台形状フィルターを選択した。
使用してから分かったことだが、円錐形よりも台形のほうが、コーヒーのかすを出しやすくて掃除しやすいように思えた。こちらを選んで正解だった。

フィルターを広げたところ。
傷めないように指の腹でやさしく扱う。

フィルターの端はしっかり処理されていてかなりの耐久性を期待できる。

家の近所のコーヒー豆専門店で購入してきたもの。
袋を開けると香ばしい匂いがしてきた。

フタを外してコーヒー豆を上までいっぱいに入れるとおよそ20gで2杯分の量となる。
たっぷりと飲みたい派の私は毎回20g入れていた。

今思うとたっぷりの2杯分で一日2回だと飲み過ぎかもしれない。今度は10gちょっとにしておこう。カフェインの摂りすぎは毒となる。何事も控えめが肝心だ。

細かめにして挽いてみた。なかなか時間がかかった。

愛用の陶器製カップにフィルターをセットして湯を注いだ。
コップの径が多くてフィルターを持っていないと下に落ちてしまう。

初めて自分で挽いたコーヒーを飲む。

ごくごく。うぅ~美味い!

手間暇かけて用意する甲斐は十分にある。

コーヒーミルの分解と各部の説明

美味しいコーヒーを飲んだところで、コーヒーミルを分解して各部の説明をしてみよう。
このときすでに合成皮革のカバーとプラスチックカップは取り外している。

粒度調整つまみを完全に緩めて下刃を取り外したあと軸を抜いたところ。
細かな部品を飛ばさないよう注意したい。屋外での分解は控えたほうがよさそうだ。

裏返して円周内側の上刃のようすを撮影する。
下刃同様にセラミックでできている。

粒度調整つまみ

これで上刃と下刃の隙間を調整して粒度を変える。

粒度調整つまみの反対側

粒度調整つまみを外すとばねを押さえているワッシャが飛び出してくることがあるので注意する。

出っ張っている方がばねを押さえている。

ワッシャを横から見たようす

出っ張り具合がよく分かる。

下刃を押さえつけているばね

下刃のようす

こちらの面が上刃と噛み合ってコーヒー豆をすり潰す。

真上から見たようす

下刃を裏返すと中心部のプラスチック部分がよく見える。
このプラスチックは外せるように思うが、爪を折ってしまうと使い物にならなくなるので外すのは止めておく。

軸の出っ張りと噛み合うキー溝が付けられている。

ステンレス製の軸

人力では曲げようもないほど丈夫。じつに頼もしい。

軸支えているプラスチック製の軸受

軸を抜くときに本体から外れやすいので注意したい。
重要な部品でコレがないとミルが機能しなくなる。

軸の頭のようす

五角形の頭

組み立てるときは軸の出っ張りと溝を合わせるようにする。

つまみ付きのハンドル

長さ 約12cm、厚さ 約2.8mm

横から見るとつまみが大きく出っ張っているのが分かる。
つまみの動きが悪くて非常に回しづらい。

ハンドルの穴に軸の頭をはめ込む

上から見たようす

軸周りの組み立てはこのようになる。

合成皮革の滑り止めと透明のプラスチックカップはない方が良いので処分した。

合皮の滑り止めがない方が滑りにくい。(笑
ハンドルを挟んで収納できるが、なんかイマイチ。非常に安っぽく見える。

不用品を取り除いたあとで再度コーヒー豆を挽いてみる。
今のところスチール製の茶筒に入れて保管している。

粒度調整つまみはだいたい軸とつまみを面一としている。

荒すぎず細かすぎず適度な感じ。

コンパクトなコーヒーミルは手で握ると丁度いい大きさとなっている。
ハンドルを回すとき、小指を受け皿に当てておくとズレなくて良い。

上から見たようす

ハンドルの長さはちょうどいい。

ハンドルの遊びは適度にあって抜き差ししやすい。どちらも丈夫なステンレス製なので長持ちしてくれるだろう。

ステンレスフィルターをカップに直置きしてドリップしている。
カップの選択肢を広げるためにフィルター受けが欲しいところ。

う~ん、非常に香ばしい匂いた。

おいしい淹れたてのコーヒー。いただきます!

これにて各部の説明は終わり。

収納袋の作成とミルの改良

収納袋は付属しないので、自分で作ることにする。
これは親父が若かりし頃に着ていたと思われる登山用のヤッケ。
昔の家型テントと同じような生地。分厚く耐久性があり収納袋としては十分な素材だ。

適当にハサミで切らずに、片腕のみ縫い目を解いて解体した。

ほつれ止めの処理などで活躍する家庭用ミシン。直線縫い専用の職業用ミシンではできない縫い方。
ミシン2台持ちの今でも、家庭用ミシンはよく使う。

母から受け継いだおっさん愛用のミシンだ。以前酷使し過ぎて壊し、一度修理に出している。これからも大事に使ってゆきたい。

酷使した家庭用ミシンがとうとう壊れる
こんにちは。からあげです。 愛用の家庭用ミシンが壊れる およそ4年前バックパックを自作したのを機に裁縫にハマってしまった私。それ以来、来る日も来る日もミシンを駆って衣類の補修や自作アイテムの作成に勤しんでいたのだが、とうとうミシンが壊れてし

円筒形の物を縫うのは多少コツがいるが、慣れてしまえばどうってことはない。
円周率を使って円周の長さを求める。

仮縫いなしに強引に縫って完了。
面倒臭くて一気に縫った。歪みを取りながら少しずつ縫ってゆく。見た目は二の次、使える物ができたらいい。

適当に縫っても意外になんとかなる。中に入れた状態で立てても倒れない。これで十分だ。
男の裁縫とはこういうものだ。

ハンドルの収納袋も作った。袋に入れて口を折り曲げて隙間に入れるだけ。

収納袋の口はコードストッパーで留める。
簡単に開け閉めできて中身が飛び出すことはなし。

全長約28mm 穴の大きさ約9mm

Amazonの安価なコードロックをまとめ買いしている。メーカー品でなくとも十分な耐久性がある。

ちゃんと自立する収納袋。これでこそ収納袋だと言いながら自己満足に浸る。

ロープは安価で軽量な2mmのナイロン。端は瞬間接着剤でほつれ止めしている。ちょっとの手間暇で見栄えと使い勝手が向上する。

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続いてミルの改良。邪魔なハンドルのつまみを取る。
ディスクグラインダーでつまみごとステンのビスをぶった切った。

ハンドルの穴に2mmのダイニーマロープを通して輪っかを作った。
ここに指を通してハンドルを回す。

あとはハンドルや本体周りのバリを丁寧に削って紙やすりで磨いた。

このように指を通して回す。付属のつまみよりも安定してなおかつ高速回転が可能となった。

磨いたおかげで撫でると気持ちいい肌触り。2,000円弱のコーヒーミルにバリ取りまで要求するのは無理というもの。最後の仕上げは持ち主がやればいい。愛着が湧いて大事に扱える。

本体横のNCNLのロゴはカッコ悪かったので削って消した。非常にスッキリ。これで本当に自分の持ち物になったような気がする。

本体の艶にニンマリとするおっさん。
今日もいい仕事をしたと自己満足する。

収納袋込みの改良したコーヒーミルの重量は270g。

不要な物を省いたおかげで、収納袋に入れても初期よりも18gも軽くなった。

これで軽量コンパクトなコーヒーミルを手に入れて、いつでもどこでも挽きたてのコーヒーを楽しめるようになった私だったが、どんなカップにも使えるフィルター受けが欲しくなった。
軽量コンパクトで耐久性があるもの。そんなフィルター受けだ。

そのネタは次回お届けしよう。