エアライズ1換気口のカスタマイズ

こんにちは。からあげです。

はじめに

夏のキャンプで辛いのは暑さ。標高が高いところなら涼しいが、低地だと暑くて暑くて堪らないときがある。日差しが降り注ぐ場所では直射日光でテント内はサウナ状態となる。

雨の日は日差しがない分涼しくなるが、テント内が湿気てくる。それでも晴天の日に比べたら快適そのものだ。

普段使っているテントは山岳用テントのエアライズ1。設営撤収しやすく軽量コンパクトで携帯性に優れる。車やオートバイを持たない私は、自転車に荷物を積んでどこへでも出かける。

山岳用テント「エアライズ1」 の設営と各部の詳細チェック
こんにちは。からあげです。 最近、寒い毎日が続いているため、夜寝る時はストックシェルターが欠かせない。こうして物置の中で張るために購入した訳ではないのだが、軽い気持ちで試しに張ってみたら、凄く暖かくて快適だったため、止められなくなってしまっ

日中は雨天時の方が快適なのだが、問題は調理のとき。テント内で火器を使うと温度は急上昇し、晴天時のサウナ状態と変わらなくなる。

この日の昼食は白米にレトルトカレー、そして味噌汁代わりの袋ラーメンだった。
湯を沸かして短時間煮込むくらいのラーメンなら良いが、長時間掛かる炊飯となるとテント内は地獄と化す。Tシャツ短パンの薄着になっても、大粒の汗が滴り落ちてくる。

この日は大雨で屋外での調理は厳しかった。
狭い前室での炊事は、フライシートを溶かしてしまうおそれがあるので極力やりたくない。
屋根付きの炊事場があるものの、大雨のなか行きたくもない。

テント本体の出入り口は全開にして、フライシートは雨が吹き込まない程度に開ける。

そしてテント本体とフライシートの換気口が潰れないように広げておく。
そう、このエアライズの欠点は雨が降ると、換気口が潰れて換気しなくなること。

短期間なら我慢するが、長期間ともなると我慢は徐々に心身を蝕んでくる。

換気口の改良

300mmリピートタイを使用

2018年の北海道はやけに雨が多く、テント内での炊飯は辛かった。もう二度とあんな我慢をしたくない。ということで構想練ること3年以上。いい加減に重い腰を上げて改良に取り掛かることにした。

換気口の生地は薄くて剛性がまるでない。そこで結束バンドで剛性を高めれば、常時全開にできるのではないかと考えた。
結束バンドは繰り返し使えるリピートタイの方が何かと便利かろうと思ったが、名のあるメーカのものは最長で300mmだった。

300mmを2本繋いで600mmにしてみる。固定部分の根本で切る。

そして瞬間接着剤で固定する。

最後に熱収縮チューブを取り付けて万全にする。
本来、電線の絶縁するために使用するものだが、工作にも何かと使えて便利な代物だ。ライターで炙ると縮みしっかりと付く。しかも弾力性はそこそこある。

フライシート換気口の紐通しに挿入してみると、途中縫われていて通すことができない。リッパーで生地を傷めないように糸を切る。

解けてこないように上からミシンで縫っておく。既存の糸の上から縫うようにすれば良し。

ついでに換気口をロープで引っ張れるようにループを付けておく。
生地が傷まないように当て布をする。
裏が粘着シールになっていて、出先でも簡単に修理補修できる補修テープ。

アメリカに行った時に購入した補修テープ。粘着力が強くて一度貼ったら絶対に剥がれない。

グログランテープを付けてループにする。
軽量で必要十分な強度があり、柔軟で扱いやすい。

結束バンドの穴に通すと変な円形になるのでダブルクリップで固定することにした。これではリピートタイを選んだ意味がない。

この方式だと結束バンドを固定するダブルクリップを常時携帯する必要がある。

換気口の上にループを取り付けた。
結束バンドなどの重みで下を向いてくれる。

横から見たようす

結束バンドを外して紐を引けば、換気口を閉じることができる。
これなら嵐が来ても大丈夫だ。

ロープで引っ張れば、多少の風が吹こうが問題なし。

ループのアップ

両面から補修シールを貼ってからグログランテープを縫い付けてある。

全体的に良いものの、やはりダブルクリップが鬱陶しい。

610mmの結束バンドとコードロックを使用

リピート式ではない通常の結束バンドに610mmという長さのものがだった。
リピートタイと同じくオーム電機のもの。

間違って穴に通してしまうと切るしか方法はなく、以降は使えなくなる。
そこで不要で危険なロック機構を切り取ることにした。

カッターナイフより断然扱いやすい3mm厚の刃を持つプーッコ。ブッシュクラフト用のナイフで威圧感がなく小ぶりで扱いやすい。

カッターナイフは簡単に刃を替えられて切れ味を保てるが、力を加えると刃がしなるので扱いづらい。
使い捨てのカッターナイフよりも研いで使う刃物の方が愛着が湧いて大事に使うようになる。

リピートタイと同様に紐通しに結束バンドを通す。

何気なく結束バンドの端を紐通しに挿してみた。しっかりハマってほぼ丸くなってくれた。長さは610mmでバッチリ。切ることはなし。
紐に後づけしたコードロックを引いて固定すると結束バンドは外れることもない。

これで決まった!

ダブルクリップ方式に比べ、見てくれと使いやすさが格段に良くなった。

610mmの結束バンドの重さは僅か10g。コードロックの重さは1gとすると重量の増加はたったの11gだ。

換気口に結束バンドを付けたまま収納袋に入れても問題なし。弾力性があるので折れ曲がってしまうことはなし。

まとめ

その後、換気口に結束バンドを装着したテントを使ってみた。確かにこれはいい。雨が降ろうとも風が吹こうとも換気口は全開でしっかり換気してくれた。

たがこの小さな換気口だけでは換気にも限界がある。

やはり夏場はメッシュのカヤライズにタープの組み合わせに限る。
風上方向に出入り口が向くようにタープを張れば、風が吹き抜けて涼しく過ごせる。
しかもテント外のタープの軒下で自炊すれば、テント内が暑くなることもない。

なぜ初めからこうしなかったのだろう。

今ではカヤライズとタープの組み合わせが最高のように思えている。

山岳用テント 「カヤライズ1」の詳細チェックと設営
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